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《医師執筆》ホルモンバランス整えるには?現役産婦人科医が教える5つの方法

今回ご紹介するのは、現役産婦人科医師執筆によるホルモンバランスを整える方法です。

この記事はこんなあなたにおすすめ!

  • 生理不順が最近気になりだした
  • 便秘や肌荒れが気になっている
  • 最近いらいらしたり、疲れやすいと感じている
  • 睡眠不足や夜型の生活が続いている
  • 生活習慣の乱れを感じている

などにあてはまる方はぜひ参考にしてみてくださいね。

ホルモンバランスの乱れは、肌荒れやニキビなどの肌トラブル、くすみなどの原因になるため、美肌を保つためにも悪影響です。ここでは、現役産婦人科医師が「ホルモンバランスを整える方法」を教えてくれています。

ホルモンバランスが乱れているサインとは?

ホルモンバランスが乱れているサイン

ホルモンバランスの乱れが生じる原因は大きくは二つあります。1つはストレスや生活習慣の乱れなどから生じる場合、もうひとつは年齢的に更年期の時期に近づいている、あるいは更年期の時期にいる場合、です。

前者におけるホルモンバランスが乱れやすい原因に、

高いストレスレベルにいる状況が続いている、栄養不足(不適切なダイエットや栄養バランスの偏り)、甲状腺機能や血糖値が不安定な場合、喫煙やアルコールの摂取、避妊ピルの長期使用などがあります。

するとしだいに、月経痛の悪化、月経不順(7日以上の遅れが数か月続く、1か月に2回以上月経がある)、にきび・肌荒れ、体重の増加、体液貯留(むくみ)、いらいら、気力減退などを自覚するようになります。

これはホルモンバラスの乱れが起きているサインといえます。

ホルモンのフィードバック調節

卵巣という臓器から、エストロゲンやプロゲステロンという2つのホルモンが分泌されますが、この卵巣に指令を出しているのは脳にある視床下部、さらにその下部の下垂体という部分です。

女性ホルモンと視床下部の関係

卵巣が視床下部に指令

つまり視床下部、下垂体、卵巣のどこかの機能が正常に作用しなければ正しくホルモンが分泌されなくなってしまいます。

特に視床下部、下垂体は卵巣だけではなく、甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、成長ホルモンなど人間の体に必要なホルモンもコントロールしています。しかし、脳はストレスに非常に弱く、このデリケートな調節が狂ってしまうのです。

ホルモンバランスを整える方法は?現役産婦人科医が教える5つの方法とは?

現役産婦人科医師が教えるホルモンバランスを整える方法

ホルモンのバランスが乱れて、生理不順など生じてもすぐに回復するのであれば心配はありませんが、何か月も続いていたり、今後の予防対策に取り組んでおこうと思われる方は以下を参考に取り入れてみてください。

①セルフケア(食事、睡眠、運動、ストレスケアなど)

女性ホルモンバランスを整えるセルフケア

  • バランスのとれた食事、規則正しく食事時間を設ける

食事から人工甘味料、過剰な乳製品、ソフトドリンク、フルーツなど糖分の摂取を控える。またインスタント品、外食などの加工食品の摂取も避ける。

  • ココナッツオイル、オリーブオイルなど良質な脂質や豆類を摂取する。
  • 乳酸菌、食物繊維を特に朝食で摂取するようにする。

腸内細菌を整えることで、体を休める副交感神経を優位にする効果があります。

  • ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、亜鉛を摂るようにする。

自律神経の働き(交感神経や副交感神経の調節)を維持したりストレスへの抵抗を高める役割があります。貝類、かんきつ類、ホウレンソウやブロッコリー、アーモンド、ナッツ、カボチャうなぎなどが該当します。

  • 生活習慣を変えてみる

ホルモンバランスの乱れを引き起こす原因は生活の中でストレス以外にも環境有害物質(タバコの煙、排気ガス、PM2.5、騒音など)もあります。時に自分の居場所を変えてみたり、休日に自然の豊かな場所へ出かけてみるのもいいでしょう。

また日々の睡眠の中で分泌される成長ホルモンも重要です。夜遅くまでのパソコンやスマホの使用を控える、就寝直前の食事を避ける、読書や入浴、好きな音楽や香りでリラックスする、といった変化もよいでしょう。

②婦人科で処方されるホルモンバランスを整える薬

女性ホルモンバランスを整える婦人科で処方される薬

卵巣から分泌するエストロゲンやプロゲステロンを一定にし卵巣を少し休めるという目的で低用量ピルを処方します。

月経周期を整えるだけではなく、月経痛の緩和、月経前緊張症(PMS)の治療としても使われています。

ほかにも、エストロゲンが不足していればエストロゲン製剤を、プロゲステロンが不足していれば黄体ホルモン製剤を処方されます。

③ホルモンバランスを整える漢方薬とその効果効能

女性の不定愁訴に対する3大漢方薬として、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、加味逍遙散があります。

このほかに、ツムラからラムールQロート製薬からルナフェミンなども出されています。これらには、上記3大漢方薬の構成要素のほかに温経湯が含まれています。

ストレスや冷え、運動不足などで血行が悪くなることも月経不順、月経痛といった月経トラブルを起こしてしまいます。

東洋医学でも気血水のバランスが崩れて血が滞ると月経に関する異常が生じると考えます。体の内側から温め血のめぐりを整えることで月経トラブルを改善してくれます。

④ホルモンバランスを整える市販のサプリとは?

女性ホルモンバランスを整えるサプリメント

食事摂取でも重要な栄養素であるビタミンB、C、E、亜鉛、イソフラボンを摂るとよいでしょう。

摂取しているつもりでも、調理の際に栄養素が失われたり、体内への吸収量に限界がある栄養素もあります。

サプリメントの使用も非常に良いことと思われます。ただし、あくまで規則正しい食生活が前提であり、またサプリメントを購入する際に栄養含有量をしっかり確認し、1日摂取目安量を守ることは大事です。

⑤アロマを取り入れるホルモンバランスを整える方法

女性ホルモンバランスを整えるアロマ

アロマセラピーとは精油(エッセンシャルオイル)を用いて、香りを楽しんだりリラックスしたり、病気の治療や症状の緩和にも用いる代替医療のひとつといえます。

女性のホルモンバランスの乱れによる、さまざまな症状にも効能を発揮しています。以下例を載せてみます。

  • ゼラニウム

ホルモン分泌を調整する作用や心身のバランスを回復する効果があります。月経トラブルにもよく使用されます。

  • イランイラン

ホルモンバランスを整えるほか、月経痛の軽減、更年期症状の改善に有効とされています。またリラックス効果があり緊張を軽減するのにおすすめです。

  • クラリセージ

スクラレールという成分がエストロゲン様作用をもたらします。月経不順、ストレス緩和に有効です。

  • ネロリ

精神安定をもたらします。

  • ラベンダー

自律神経の調整をする働きがあり、リラックス効果があります。

  • ベルガモット

リラックス、リフレッシュの両方に効果的といわれています。

上記以外にもローズオットー、オレンジスイート、カモミールローマン、ジャスミンなどもホルモンバランスを整えたり、鎮静作用、リラックス効果があるアロマに挙げられます。

 

アロマは女性ホルモンの分泌量を増加させることが分かっています。芳香浴、スプレー、マッサージなどで生活シーンに合わせて上手く活用することで質のよい睡眠や肌の保湿など「美」の効果が十分あると考えられます。

 

ただし、アロマは精油の使用量や使用方法をしっかり守り、自分の好きな香りを選びましょう。

まとめ

ホルモンバランスは、僅かなストレスで乱れてしまう非常にデリケートなものです。しかし、私たちが社会で生きていく中でストレスは決して避けては通れないものでもあります。

ホルモンバランスの乱れに早めに気づき、自分の生活を振り返り、体をケアしてあげることが大切です。その方法としてこの記事がお役に立っていただければ何よりです。

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