尾崎まり江
今回は、お肌が本来持っている「バリア機能」を低下させている、NGなスキンケアをご紹介しています。
この記事はこんなあなたにおすすめ
- 乾燥しやすく粉ふきや洗顔後の突っ張りが気になる
- 季節の変わり目や月経前後に肌荒れやニキビができやすい
- 肌が敏感ですぐに痒くなったり赤くなったりする
乾燥肌、敏感肌で、肌荒れ、炎症、ニキビ、痒みなどの肌トラブルが多い方は、ぜひ最後まで読んでいただき、今のスキンケアを見直してみましょう。
肌のバリア機能が低下する3つのNGスキンケア
肌のバリア機能が低下すると、肌の水分が蒸散しやすく乾燥肌になります。また、外部刺激によるダメージにも弱くなり、肌荒れやニキビ、炎症などの肌トラブルも多くなる敏感肌にもなります。
バリア機能を高めるための美容成分やスキンケアもありますが、まずは、バリア機能が低下しているスキンケアをしていないか?今のスキンケアを見直しておくことも重要です。
①洗い過ぎによるバリア機能低下
まずは、洗い過ぎによるバリア機能の低下が原因の一つ。
肌には、皮脂、角質層にあるセラミドや天然保湿因子などの保湿成分があり、本来は、自分の肌で潤う力を持っています。
しかし、落ちにくい、崩れにくいメイク下地やファンデーションの発達により、より洗浄力の強いクレンジング、洗顔料が必要になってきました。
アイメイクもそうですね。落ちにくいウォータープルーフのマスカラには専用のクレンジングが必要です。
しっかりメイクをするほど、洗浄力の強いクレンジング、洗顔料を使って顔を洗うことになります。
洗浄力の強いクレンジングや洗顔料には、合成界面活性剤が使われています。合成界面活性剤は、本来混じり合わない「水」と「油」を混ぜ合わせて乳化するために使います。
台所用の洗剤にも使われているほど洗浄力が強いのが特長です。油によくなじみ、落としやすいので、クレンジング剤や洗顔料に使われています。
クレンジングに加え、さらに洗顔料で顔を洗うので、肌が本来持っている潤い成分も洗い流してしまいます・・・これが毎日繰り返されているのですから、肌のバリア機能はどんどん低下してしまいます。
では、合成界面活性剤が配合されているかいないか?の見極めは?というと、一般の人には難しいのが現状で、植物由来の界面活性剤でも同じような表記がされていることもあります。一例だけ、下記に上げておきますね。
トリイソステアリン酸PEG、ヤシ油脂肪酸PEG・TEA、イソステアリン酸PEG-20、ココイルグルタミン酸TEA
一番いいのは、石鹸だけで落とせる化粧下地やファンデーションに変えること。これだけで、肌への負担をかなり軽減できます。
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皮膚常在菌バランスの乱れの原因にも
皮膚には、常在菌が棲みついています。腸内環境と同じように、「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」が存在していて、善玉菌の数が多く、それぞれバランスよく存在していることが、健康な肌状態なのです。
この皮膚常在菌も、バリア機能の役割をしていて、肌荒れの原因となるアレルゲンの侵入を防いだり、ニキビの原因となるアクネ菌の増殖を抑えてくれます。
しかし、洗浄力の強いクレンジングや洗顔料は、この皮膚常在菌を死滅させてしまう原因になります。ニキビのできやすい人が、クレンジングをやめて、石鹸で落とせるメイクに変えることで、ニキビができにくくなる例もあります。
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②塗り過ぎによるバリア機能低下
次に、塗り過ぎもバリア機能が低下する原因の一つです。
先に述べたように、しっかりメイクを落とすために、強い洗浄力のあるクレンジングや洗顔料を使って顔を洗うことで、カサカサしたり、突っ張りを感じると、次にしたくなるのが、化粧水〜クリームまでのスキンケア。
とにかく、洗顔後はすぐにスキンケアしなくちゃと頑張る方も多いと思います。しかし、本来、自分の肌の潤い成分があれば、洗顔後に皮脂が出るなどして、突っ張りやカサカサは感じません。
ですが、化粧水やクリームを塗るとすぐにつるんとする。
これは、合成ポリマーやシリコンなどの成分のおかげで、肌にビニールの膜を張ったような状態になります。つるんとすべすべ、いい感じ!になったように感じます。
しかし、肌の潤いが不足していると脳が察知したら、きちんと皮脂などを分泌するように指令が出るのですが、洗顔後にすぐ潤いを感じられる化粧品を塗ることで、どんどん自分の肌では潤い成分が分泌されにくくなりバリア機能の低下が加速します。
③ピーリングのし過ぎ
ここ数年で、40代以降の女性に敏感肌という方が増えてきました。
私が20代の頃のサロンで取り扱っていた商材に、ひまわりの種が原料のピーリングがありました。
肌は一般的に約28日のターンオーバー周期で生まれ変わっています。年齢とともに、年齢+8日の周期になると言われています。40歳になると肌の生まれ変わりに48日もかかるということになります。
そのため、「古い角質を落とす」というスキンケアが人気になりました。私の母のサロンでもそれが人気で、1ヶ月に1回はピーリングをするスキンケアを推奨していました。
サロンで行う場合は、肌質や肌状態を見ながらケアするため、やめておいた方がいい日はやらないということもできますが、今は角質を落とすスキンケア用品が手軽に購入できます。
クルクルと肌の上で転がしていると、ポロポロとしたカスが出るので、角質が取れてる感じがします。植物性のスクラブでも、つるんとして一皮むけたように、肌が明るくなり嬉しくなります。
しかし、皮膚の薄い人、肌が乾燥しているときなどに行うと、肌表面が必要以上に取り除かれて、未熟な皮膚が表面に出てしまいます。
もちろん、バリア機能が働くわけもありません。
年齢とともに、ターンオーバーが遅くなるからと言って、頻繁にピーリングを行っているのであればNGです。肌がごわついていると感じる時だけ、軽くピーリング剤を使ってケアしていきましょう。
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まとめ
今回は、肌のバリア機能を低下させるスキンケアについて解説しましたが、ストレスや自律神経の乱れが原因で低下する場合もあります。
スキンケアを見直すと同時に、生活習慣やストレスはないか?なども振り返ってみることも必要ですよ。